トコトコ中国バスの旅

 

Update : 2020.11.11

 

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▼杭州− マイルを使ってひとっ飛び [2020.11.6(金)、7(土)

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【旅日記】

2020.11.6(金)  世界遺産の良渚古城遺址公園へ一直線

5:20 今回は飛行機の旅。国内出張と同様、出発予定の2時間前にアパートを出発。空港高速は順調に流れ、20分で到着。いつもこうであって欲しい。

 

目的地は、浙江省杭州市。’19年に世界文化遺産へ登録された良渚古城遺址公園と塘栖古鎮。

出発前にラウンジで腹拵え。ラウンジの目の前のC04ゲートから出発なので朝からゆったり。

 

6:55 CA1509は定刻から5分遅れて搭乗開始。

しかし、予定より少々早く杭州山国際空港へ到着。

 

9:30 到着ロビーへ出ると、右前にバスの售票処があった。

 

「杭州汽車北站」と告げながらパスポートを渡す。「9:40」との応え。20元。どちらも事前調査通り。これを逃すと40分後だったので助かった。

バス乗り場までの行き方も丁寧に教えてくれたが、空港ターミナルの出口がバスターミナルの入口になっており、自動改札で大混雑。

 

一ヵ所、人が処理していた。そっちの方が断然早い。何せ、中身は確認しないのだから。

電光表示で分かり易い。

バスは既に待機。発車の待ち人多数。もしかすると満車?

 

北京とは随分気候が違う。北京では既に時期遅れの薄いダウンにしておいて良かった。

このバスは、北站の前に九堡客運中心に停まる。

 

9:39 定刻1分前に発車。指定された席に座ったら、隣のオバちゃんがガサゴソ動いたり大きな声で電話を掛けたり、邪魔くさい。ガラガラの後方に移動すれば良かった。

10:04 バスは順調に走行。杭州湾に流れ込む銭塘江に架かる九堡大橋を通過。

 

川沿いに高層住宅が立ち並ぶ。

10:54 杭州汽車北站へ到着。渋滞で少々遅れた。

ターミナルの出口で身分証明書のチェック。

 

人民のカードはスキャンしていたが、私が渡したパスポートは一瞬見ただけで返って来た。何のために遣っているのか?

次の348路のバス停とルートを地図アプリでチェック。

 

地下鉄工事の影響でルート案内が今一つだったが無事到着。

 

事前調査通り鳳都工業区まで4元。但し、統一料金。と言う事は、ワンマンで釣銭無し。しまった、小銭が足りない!

11:12 無事348路に乗車。運転手に「微信可以嗎?」と聞くと、首を横に振られた。残念、5元札を料金箱に投入。

 

腰を落ち着けた所で状況を振り返り、バス停のサインに「各種IC卡」と出ていた事、バスのカードリーダーに銀聯らしきマークが出ていたのを思い出した。もしかすると、銀聯カードで支払えるのかも。

 

統一料金の良い所も発見。バス停間の距離が短く、発車と停車の繰り返しだったが、料金が4元と高いのでチョイ乗り人が乗って来ない。

ガソリンスタンド前で並んで洗車。見たことの無い光景。これからセルフ洗車場が流行るかも。

12:03 良渚古城遺址公園南門前のT字路を左折し、50mほどの鳳都工業区で下車。

バスが左折したT字路を渡る。

12:06 到着!

 

中国の世界遺産55ヶ所中40ヶ所目。これで制覇率が73%まで回復。

良渚文化の時代は今を去ること5,300-4,300年前。約1,000年に亘って発展し続け、新石器時代末期の考古学文化に属す。長江下流一帯に分布し、136の遺跡が発見されている。

良渚古城遺は、長江下流地域で初めて発見された新石器時代の城。陝西省の神木石が発見される前に、中国最大の歴史的城として知られている

良渚古城周辺の水利システムは中国で最も早い大型水利プロジェクトであり、世界最古のダムでもある。良渚古城は長江下流の環太湖地区の一つの地域的早期国家の権力と信仰の中心だった。

いつの間にか、空が真っ青になっていた。期待に胸が膨らむ。

半径約1kmの円形。相当な広さ。真っ平らなのがせめてもの救い。覚悟を決めて售票処へ向った。

售票処で「入場券を買いたい」と言うと、「予約してありますか?」から服務員の小姐との会話が始まった。

もちろん予約していない。パスポートを見せれば買えるものだと思ったが、甘かった。あくまでも予約を求められた。が、当日予約もある。面倒だがその場でQRコードを読み取り作業開始。しかし、入力項目が多く難儀。すると親切にサポートしてくれた。素晴らしい顧客対応で満足。入園料60元。

 

ショックだったのは、「60歳を越えていませんか?半額になりますよ。パスポートをもう一度見せて下さい」と言われたこと。それほど老けて見えるのか、、、

ゲートの前に園内で解説が聞けるイヤホンのレンタルと解説VTRの上映場があった。

 

トイレにも行ったが、施設はどこもピカピカ。

広大な敷地だからか、入口に医薬品の自動販売機があった。

 

中には、ほぼ100%ここでは使わないであろうモノも。

12:24 無事入園。

 

售票処で受け取った入園券とスタンプラリー用のパスポートを持って、南門から反時計回りに進んだ。

園内にはカートが走っている。乗り放題で20元。折角なので歩いて回った。

コスモス畑は圧巻。警備の目が厳しく、立ち入る人のいないのが良い。

間も無く収穫を迎える稲穂が風に揺れて輝く。

遺跡には説明あり。

カートの停留所。ここでパンフレットをゲット。

南東角の陸城門。

大きなスクリーンに解説映像が流れていた。

周囲を城壁で囲んでいた。

金網で作った人形。ナイス!

高台の陸城門に登ると辺りが一望できる。

揃いのピカチュー帽を被る遠足の小学生。楽しそう。

石敷の南城壁址。

オープンな造りに吃驚。大雨も降れば台風も来るだろうに、これで保存して行けるのか?

藁葺屋根は考古体験館。スタンプはココ。

丸太を刳り貫き川を往来していた船のレプリカ。

5千年前にこれほど立派な住居で生活していたとは驚き。

その住居の建築工程が分かるエリア。

隣に材料のエリアもあり面白い。

これが5千年前の原風景か。

金網細工は至る所にある。

古代人の生活様式が良く分かる。

水路を渡り、中央の一段高くなった宮殿エリアに向かった。

階段に、高台を作った工程がミニチュアで解説されていた。

階段の先は大きな広場だった。

この広場を土台から突き固めるまで、良く造ったなぁ。

更に一段高い大莫角山に往時の模型。

大莫角山は中央台地の奥右。

色の違う部分が城址区。周囲地区にも往時の遺址が多数。

大莫角山からは360°見渡せる。

西の小莫角山へ向う。

小莫角山には住居の柱が立つ。

立派な家が建っていた様だ。

北西の反山王陵へ向った。ここも屋根のみ。

1986年に発見されたばかり。

玉、石、陶、象牙、嵌玉漆器等が1,200件余り出土。うち90%以上が玉器。

盗掘されず良かった。

6mの土台に王族の墓が並ぶ。

傍らに発掘当時の道具を展示。

往時から現代まで、何層にも積み重なっていることが分かる。

愛用品と共に葬られたのだろうか。それとも冥途の土産か。

北西の西城壁遺址。30mほど続く。

西城壁の外は城外。

パンフレットによると水田のどこかに西城壁南水門がある筈だが、、、見逃した!

南門前のコスモス畑に戻って来た。足の指が痛い。

南門で日陰に腰を降ろし、地図アプリで次のバスの停留所を確認。すると、事前調査では787路だった路線が437路に変わっていることが分かった。しかも、7分後に到着。慌てて立ち上り、別れを惜しむ間もなく小走りにバス停を目指した。

 

15:07 最後はバスと競争になりながらも無事乗車。

料金は6元。ピッタリ支払えるキャッシュも持っていたが、ダメ元でICチップと銀聯マークの付いた銀行のキャッシュカードをリーダーに翳してみた。何と、「ピンポン」と通った!素晴らしい!色々な所でバスに乗っているが、ここが一番進んでいる。

16:07 丁塘路口で下車。

 

金曜日の夕方、中学生を中心にバスの車内はごった返した。

バス停の前に目指す「塘栖古鎮」の門。バス停から1kmほど離れている筈だが、、、

 

覗きこむと、やはり期待外れだった。

気を取り直して、圓満路を北上開始。

16:24 京杭運河に突き当たった。日没にギリギリ間に合った。北京よりも30分ほど夕暮れが早い。

 

京杭大運河は北京から杭州へくねくねと続き、絢爛多彩なリボンのように南北の大地を繋ぐ。塘栖は京杭大運河の南端に位置。浙江の多くの有名な町をきらきら輝く真珠に例えると、塘栖は古河のほとりで目を奪われる眩い真珠。文学者の豊子凱は「江南麗地、塘栖水郷は代表の一つ」と評している。

出た〜、広済橋。

 

孤独のグルメ、五郎さんの逆パターン3カットで迫る。

広済橋に向かって、西横頭街を前進。

観光客の姿は殆ど無い。良い時に来た。

船着き場で良い画が撮れた。

玩具屋は閑古鳥。

 

広済橋。俗称、長橋。

大運河に現在まで保存される最大規模の石積橋梁

明代弘治二年に陳何がし僧侶が北京で橋建設のための募金活動を行った。

建設開始年代は不明だが、500余年に亘りここで人々の往来を支えて来た。

全長78.7m、幅5.2m、高さ7.75m。アーチは正味15.6mに達する。7つのアーチが連なり、橋両坂は夫々80段の階段になっている。

橋の中央からは、古い街並みが見渡せる。

橋の正面の路地と運河沿いに商店が並ぶ。

これは面白い。ワクワクする。

色々な物を売っている。

一番気になったのは、豚足。地名が付いた名物。しかし、ここで買っても食べられないので諦め。

現在位置は地図上部の地点。このエリアがクライマックス。

干物も色々。

日没前に早々と閉店する店が少なくない。これだけガラガラじゃあ仕方ない。

食べ物だけでなく、工芸品店も多い。

きっと休日は賑わうことだろう。

そして、運河に落ちる輩も少なくないことだろう。

運河沿いに土蔵の様な建物。

内部は超豪華。豪商の屋敷だったのか?

ここに日本料理店。さほど違和感は無いが、何故ここに?

船着き場。

振り返ると、乾隆帝の書。

暗闇が迫り提灯に明りが点いた。

この風景も乙なもの。

広済橋もライトアップ。この姿も見応えあり。

 

広済橋から南に延びる広済路には現代の商店が立ち並ぶ。

17:32 塘栖古鎮を後に、西湖へ向った。

 

塘栖古鎮で宿泊し、早朝に散策する計画だったが順調に進んだので変更。宿が決まっていないとフレキシブルに動けて良い。

17:45 広済路人民路口バス停へ到着。

 

結構ライバルが多いかも。

17:48 バスが来た。

 

案の定、ライバル多数。しかし、目の前に停車してくれたので最前列がキープできた。

 

このバスもキャッシュカードで乗車。4元。

順調に進み、アッと言う間に着くかと思いきや、やたら長い最後の区間で酷い渋滞にハマった。

18:36 打鉄関で下車。

 

ここで地鉄1号線へ乗り換え。しかし、駅が見えない。

地図のルート案内に従い、エスカレータ付の歩道橋を渡る。

工事のため、地下鉄の打鉄関站は奥まった所にあった。

行先へ指でタッチすると料金が表示される。

 

西湖の最寄駅は、鳳起路。2元。ここでは10元札を投入。すると、切符に続けて1元硬貨が8枚、ジャラジャラ出て来た。財布が膨らむので少々ガッカリ。

 

この駅には、1号線と5号線が乗り入れているが、案内が分かり易く迷うことは無い。

鳳起路で地下鉄を下車。 C1出口から地上に出て西湖へ向った。

 

19:07 ケリーセンターの北西角で混雑する面の店、「大碗面」を見つけた。

少し様子を窺っていると、その間にもどんどん客が入って行く。入口に足を踏み入れ、壁の黒板に書かれたメニューを読み込む。

良いじゃないか。塘栖古鎮で逃した豚肉を食べよう。肝か、、、いや、ここは東坡肉だ。

レジの横につまみ類が並ぶ。奥のトレイには大きな塊の東坡肉がゴロゴロ。

 

冷蔵庫からビールを取り出し、36元を先払い。

 

店の奥には屋外に近い雰囲気のエリアがあり、そこに腰を落ち着けた。

 

来た〜、東坡酥肉面。拳骨大の豚肉。柔らかく、味も滲みて美味かった〜。麺もスープもOK。ついついビールをお替りしてしまった。

元気を取り戻し、西湖散策へ出発。

 

北岸の西湖十景・断橋残雪が良く見えた。

南岸の雷峰塔も。

 

金曜夜、湖畔は大勢の人で賑わう。

 

暗がりで上手に書くなぁ。

夜の遊覧を楽しむ船がチラホラ。

派手なドラゴン遊覧船も。

船によって値段は5090元。相場は55元。

湖畔の公園には屋台がズラリと並ぶ。

色々な店があるが、極めつけは耳かき。初めて見た。

酒館は気になるが、満腹で触手が伸びない。

傘は面白かった。

公園には悲しい歴史の爪痕も。

公園から東には高級ショップが並ぶ。

 

その前で、「中古品」の札を出しブランド品を販売。どんなもの?興味あり。

 

20:20 夜の西湖を堪能。そろそろ宿を探さねば。

人が集まる駅へ行けば安宿があるだろうと考え、杭州站に向かって足を進めた。

延安路を歩いていると、横断歩道に尻を突き出し駐車しているマクラーレンに出会った。ここでは違反にならないの?

頑張って歩いたが、足の痛みに耐え切れず途中で見つけた如家酒店の門を叩いた。

 

部屋の空き状況を聞くと、シングルルームは満室だがツインならあるとの応え。199元。ゴロンと寝るだけなので高過ぎる。断ると、150元に下げて来た。部屋を見に行くと、動くことが面倒になりOKした。ところが、手続きの段階でパスポートを出すと外国人は泊められないと断られてしまった。

これで少々気落ちし、中山路のイスラム料理・西北人家の店先の椅子に腰を降ろし、鉄路APPで宿情報をチェック。

 

場所を杭州站に絞ると、106元で泊まれる所が見つかった。間髪入れずに予約を入れ、支払いを済ませた。

21:11 杭州站が近付いて来た。

 

あと少し。足の痛みを我慢して前進。

21:20 予約を入れた軒榭酒店に到着。

 

フロントは2階。止っているエスカレータを上ると服務員の小姐が待ち構えていた。

パスポートを渡すと動きが固まった。そして老板に電話。返って来た答えは「星の付いている所でなければ泊まれない」。参ったな〜。予約をキャンセルするから支払った料金は戻ると言うが、そう言う問題ではない。私はクタクタなのだ。

結局、杭州站まで行き探すことになった。

 

途中で弱気にならなければ良かったと反省。

 

しかし、ここまで来る間に招待所は1軒も無かった。1級都市だから、無いのか?

杭州站の直ぐ横に、「特価房88元」が燦然と輝く宿があったので突入。

 

部屋はあった。120元。即OKし、パスポートを出した。緊張の瞬間。ところが、何事も無く手続きが進む。良かった〜。これで眠りにつける。

 

ここは、道路を挟んで、さっき断られた軒榭酒店の真向い。対応の違いに苦笑。

テレビ、エアコン付の立派な部屋。

 

道路に面した2階で、行き交う車の騒音が煩わしいことを除けば、超固いベッドでも結構快適。

 

窓から軒榭酒店が見える。鉄路APPに支払った106元はちゃんと戻って来るのか?

しかも、トイレ・シャワー付き。温水も出た。排水溝が詰まり気味で流れが悪かったことを除けば満足。

 

早速シャワーを浴び、明日の計画を立て直す。そして、足の指に出来た水膨れから水を抜き、痛みが和らぐことを願いつつ横になった。

 

本日の歩行距離20.8km34,972歩。上った階数13階。

長〜い一日だった。夜中、蚊に刺され痒くて目が覚めたが朝までぐっすり眠れた。


 

2020.11.7(土)  杭州市の歴史建築探訪

7:05 宿を出発。玄関先で振り返り、ここが「站前酒店」だったことを知った。感謝、感謝!

 

昨夜ほどではないが、水膨れの指が痛い。一日耐えられるだろうか?不安を抱えながらの出発となった。

第一目的地の五柳巷歴史街区へ向った。

暗闇と疲れで気付かなかったが、そこは昨夜、目の前を歩いて通過した場所だった。

東河を越えると一気に雰囲気が変わった。

歩いて来た西湖大道と城頭巷の交差点。ここから南へ約700mの区間が歴史街区。レトロな建物が並んでいた。

古崇新門の碑から散策開始。

しかし、角の沙県小吃の店先に出ていた黒板に釣られ早くも休憩。

小龍包8元。具が少なく、少々残念。

店の奥では色々な食材が出番を待っていた。

城頭巷を南へ進むと、四維里建築群と呼ばれる立派な入口の住宅が現れた。

ここは、20世紀初めの長屋。

今も現役。

 

中々面白い。

路地に入ると世界が違う。

 

電動バイクの多さが玉に瑕。

東河沿いに立つ西河下1号建築。

川には今も船が行き交う。

ゴミどころか落ち葉もキレイに片付けられ気持ち良い。

南側一帯は造った感あり。

 

周囲には大きなビルが立ち並ぶ。

棒の先に洗濯物を引っ掛け、物干し竿へ吊るす。久々に見た江南の風景。

提灯に“刺身”どうかな〜。

老人のための“老年食堂”。必要だわ。

望江路に出ると、鼓楼南側の望仙閣が見えた。

この大通りにも歴史建築。ここは清代伝統の木構院。

隣には、伝説の中の情景を再現。優雅じゃのう。

8:06 時間はたっぷりあるので胡雪岩故居を覗き、南宋御街歩行区へも行ってみることにした。

望江路を横断し胡雪岩故居の入口らしき所へ行くと、そこは出口。警備員が、入口は南側と教えてくれた。

変わったレイアウト。

異様に高い壁沿いに進むと入口があった。

一見、出口の方が立派。しかし、正面に立つと圧倒された。

20元支払い参観。

まるでドラマの世界。

立派な応接間。

門のグリップは拳骨がリングを握る。

トイレに向かう通路も手抜きが無い。

壁には彫りの細かいレリーフが並ぶ。

柱の11本にも細かい彫刻。

 

胡雪岩(1823-85)とは、近代の著名な紅頂商人。政治家でもある。

日本との縁も深い。

 

歴代の中国指導者もここを訪れている。

今の姿からは想像できないほど荒廃していた様子。

 

兎に角大きくて立派な所。外壁が異様に高いのも頷ける。

手軽に良い画が撮れそう。

修復には莫大な費用を注ぎこんだことだろう。

 

出口の手前にはお決まりの土産物屋。しかし、ここも手抜きなし。

9:07 望仙閣足元の美食街。今は未だ用無し。

電動車に特化した事故状況。深刻な社会問題になっている。

西湖方面の山頂に立派な城郭。この時は他人事だったが、、、

鼓楼の下を通り抜け、南宋御街歩行区へ向った。

味のある街並み。のんびりスケッチブックに鉛筆を走らせる若者の姿がピッタリ。

清河坊歴史文化特色区を散策。

 

銭塘第一井。小さな井戸が並んでいた。

白壁の建物が続く。

 

漢方薬の胡慶余堂。恐ろしく大きい。

中に入ると、強烈な匂いに襲われた。目に飛び込んで来たのは映画の世界。

蝋人形にも見えるが、リアルに調合していた。

 

鶏を蓮の葉で包み泥を塗って蒸す江南名物、叫花鶏。

徐々に人が集まって来た。混み合う前に散策できて良かった。

 

河坊街の有名な江南銅屋を覗いてみた。

凄い!

現代の名工、朱軍岷大師。

目の前に山が現れた所で、昨夜立てた計画通り西湖へ向うか、山から西湖を見てから行くか再検討。

結論は“先ず山”。

急な坂を上り、呉山大観を越えると、城隍閣。その姿は、望仙閣の前で見たそれだ。ハハハ。結局そうなったか。

山の上に大量の老人。何だ、何だ?

10:08 目指す江湖匯観へ到着。

西湖が見えた。しかし、景観は今一つ。

城隍閣の方が良く見えそう。30元取るだけの事はある。

眺望は西湖だけではない。大都会杭州が一望できる。

さあ、計画に戻り西湖の蘇堤へ向おう。

地図で最短ルートを確認して下山。しかし、間違った!

下山した場所は、杭州市瘤医院。間違いはしたが、丁度良い具合に万松嶺隧道の手前だった。

このトンネルは歩道があるので安心。

10:51 西湖に出た。

こんな細い道に電動カートを走らせるとは、、、恐るべし。

昨夜見た雷峰塔の更に南を西へ向った。

遊覧船が出番を待つ。

11:06 蘇堤へ到着。

やはり結構な人出。

 

欄干の狛犬は夫々味がある。

蘇堤を歩くのは20数年振りで感慨深い。

 

良い眺め。青空ならもっと良かった。

北岸には水上ショーの舞台。今もやっているのか?

 

蘇堤を渡り切り、東へ向った。

南岸が遥か彼方に見える。良く歩いた。

 

北岸エリアには墓が点在。

断橋残雪を目指し湖岸を進んだ。

 

同胞と共に木陰に腰を降ろし西湖を眺めながら暫し休憩。

高級レストランの楼外楼。大人気。以前食べたことがあるが、確かに美味しかった。

豪勢な船もあり。

 

12:17 中山公園前を通過。

文瀾閣。江南庭院建築が売り。入場無料。

 

足が痛く、奥に入る気力が無かった。

足を引き摺りながら、浙江省博物館前を通過。

 

江南庭院建築の立派な住居を拝見。

蓮の花が咲く頃がベストシーズンか?

 

平湖秋月。そう言えば、昨夜は月を見ていない。

白居易が建設した西湖最古の白堤に架かる錦帯橋。

 

12世紀に建設され、1921年、断橋と共に今の姿になった。

断橋の袂に空を見上げる人々がいた。

 

視線の先には黒い点。凧だ。爺さん連中が座り込んで揚げていた。

昨夜、ライトアップが美しかった断橋。

 

湖面には手漕ぎボートが多数出ていた。

150/30分の貸し切りがニーズにマッチしている様子。

断橋残雪の石碑は、清の第4代皇帝康熙帝の題字。西湖を気に入り何度も訪れたそうだ。

雪の季節ではないが、良い眺めであることは間違いない。

 

人を蹴散らしカートが行く。これが罷り通るとはな〜。

 

13:04 ゴールに決めていた岩に到着。昨夜の散策と合わせて、西湖を一回りした。

 

さあ、帰り支度に取り掛かろう。

 

先ずは腹拵え。あれこれ考えたが、昨夜の東坡酥肉面が忘れられない。店の場所も確実に覚えておきたいので、もう一度行ってみることにした。

 

西湖北岸の北山街から、昨夜、夜市が賑やかだった通りに入ってみた。

 

遊歩道になっており、食堂を中心に店が立ち並ぶ。

 

面白い。

屋台も出始めていた。

13:32 大碗面に到着。

 

ケリーセンターを目印に進むと、一発で見つかった。場所は、もう完璧に覚えた。

迷わず東坡酥肉面をオーダー。

 

席はレジ前にした。出来上がりを待つ間、黒板の文字をマジマジとみていると“免費加面”の文字に気付いた。

 

間髪入れず厨房へ行き「加面」を頼むと、ピンクのポロシャツの老板が快く了解してくれた。

白シャツのオッチャンは初来店らしく、昨夜の私の様にあちこち写真に収めていた。

嬉しい。大盛東坡酥肉面。美味〜い!

 

脂質値上昇は気になるが、また杭州に来ることがあったら、絶対にここへ来ようと心に決めた。

14:13 全ての計画を終えた。もう思い残すことは無い。杭州站に向かい、空港行きのバスを探そう。

 

徒歩、地下鉄、バスの選択肢があるが、徒歩はもう無理。地下鉄は間違いないが、味気無いのでやはりバスが良い。

 

こんなタイプのマクドナルドもあるのか。

慶春路に架かる歩道橋から西湖方面を望む。良く歩いた。

信号や相手の都合は全くお構い無し。いるいる、こういう輩。

勝利劇院バス停から188路に乗る予定だったが、最初に来た290路も杭州站行だったので迷わず乗車。

 

時間には余裕があったが、渋滞で動かなくなると不安になる。

 

延安路の渋滞を抜け、西湖大道で左折。昨夜宿泊を断られた安定路の如家酒店前を通過。杭州站が正面に見えた所で左折し北進。その後、2度右折し杭州站前を南進。どこへ行くのか?

14:47 終点の城站火車站で下車。何とそこは、これまた食泊を断られた軒榭酒店の南側だった。

 

江城路を横断し、站前酒店前を空港へ向うバス乗り場へ向った。

 

まさか最後に、関わった3つの宿すべてに再会するとは驚いた。

杭州站まで行くと、バスターミナルの案内があった。これで安心。

 

100mほど先に「机場大巴售票処」があった。中の胡散臭いオヤジに声を掛けると、「向こう」との答えと共に更に前方を指差した。

 

何なんだ、あの看板は。

前進すると、「50m前方」の標識があった。

50m以上進んだ所に、今度は「20m前方」の標識。

 

距離が書いてあるのは嬉しいが、余りに大雑把では混乱する。

15:01 無事空港行きのチケットをゲットし、指示された待合室へ向った。

 

結局、計画通りの時間になった。

 

チケットを確認すると、出発時刻も座席も印刷されていない。早い者勝ちらしい。

ここから色々な場所に観光ツアーが出ていた。

事前調査によると、15分間隔で発車するとのことだった。チケットを買っている時に発車したので15分待てば良いと思っていたが、一向にその気配が無い。

 

15:25 漸く乗車開始。一番に乗り込み、狙っていた中央の窓側をキープした。

 

15:30 発車。客が減って間引いているのか?ギリギリに来ていたら慌てただろう。

16:08 杭州空港へ到着。

 

大規模な工事が進んでいた。きっと地下鉄だろう。今、1級都市で空港と市内を結ぶ地下鉄が無いのは珍しい。

時間が決まっている時は、私でも不安定なバスより地下鉄を選ぶ。

 

16:12 出発ターミナルの出入口前で下車。こんな所まで運んでくれるとは有り難い。

帰路は18:10CA1715。時間はタップリある。この空港のラウンジは食べ物のレベルが高い。しかし、大盛東坡酥肉面が胃を占領しており、ガッツリ行けない。小龍包を摘みに、ビールを飲みながら2日間の旅を振り返った。

 

21:00 無事アパートに到着。ハードな旅が終わった。

本日の歩行距離18.6km31.828歩。上った階数17階。今回も足がズタズタ。靴が合わないのか?

 

今回は、COVID-19で消費計画が狂ったマイレージを使って飛行機の旅。往復で22,000マイル+手続費100元。労働節の時に日本便がキャンセルになり戻って来たマイルが100,000以上。まだ4回行ける。次はどこへ行こうか?



 

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