トコトコ中国バスの旅

 

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Update : 2020.9.3

 

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▼平遥、大同 − 世界遺産を梯子。別世界へタイムスリップ [2016.8.10(水)、11(木)12(金)

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【旅日記】

2016.8.10(水)  夜行列車の硬いベッドで平遥へ

 

 

22:57 北京駅へ到着。こんな時間にも関わらず、駅前広場には大勢の人。

 

目的地は、山西省の世界遺産・平遥古城。明代の城壁がほぼ完全な形で残っている中国唯一の町。’01/10の国慶節に訪問して以来、15年振り。到着が待ち遠しい。

火車票は予め買っておいたので問題無く入場。

 

待合室は溢れんばかり。

23:24  開門のアナウンス。同時に席を立つ人々。

我先にと、押す、押す、押す!

 

全席指定じゃないのか?

23:53 K609次の硬臥に無事乗車。

 

硬いベッドで眠りに着いた。

 

2016.8.11(木)  城門を潜ると目の前は別世界

 

 

9:39 平遥へ到着。少々遅れた。

 

レトロな駅舎。前回もここで降りたが記憶がない。

駅の目の前が古城。迷うことは無い。

緑地が整備され、残念ながら近代化していた。

 

北の拱極門から城内へ。

早速、約6km続く城壁へ登った。

 

平遥古城は1370年に築かれ、その後25回修復を受け、往時の姿を今に伝える。

高さ10mの城壁に敵楼が72。その姿は圧巻。

 

城内に入ると、明清代にタイムスリップ。

平遥で始められた票号と呼ばれる為替業務で財を成した商家が建てた大きな屋敷が連なる。

 

強固な守りが必要な訳だ。

町の中心に聳える高さ18.5m 3層の市楼。

 

前回は市楼に登り、城内を見渡した。が、見えたのは無数に並ぶ屋根で然程感激する景色でも無かった。

暑さで体力を消耗。冷やしトマトや胡瓜が美味そうに見えた。

城隍廟。城の守り神。全国でも最も保存状態が良い城隍廟の一つ。商業の町だけあって、中に並ぶ建物は往時の役所の建築様式。

劇の舞台や1年間の伝統行事を描いた壁画も等もある。

昼食を済ませ、北京へ帰るために先ず太原までバスで移動。

ところが、太原でバスも高鉄も見つからず、一泊するか別の場所を目指すか思案の末、大同へ行き雲崗石窟を見て帰ることにした。

深夜、大同に到着。寂れた場所だった。明りの方へ歩いて行くと、招待所があった。横に慣れるならどこでも構わない。声を掛けた。身分証明書の提示を求められ、パスポートを出したら困った様子で相談。しかし、こんな時間に可哀想だと思ったのか、OKが出た。良かった〜。

 

2016.8.12(金)  懐かしの雲崗石窟

朝、先ず帰りのバスを確保。

 

そして、雲崗石窟へ向った。雲崗石窟には、’96/10の国慶節に訪れている。あの時は、九龍壁を見てから大同站前で一日の観光ツアーに乗り、郊外の岩壁に立つ懸空寺などにも行った。’00年には、間近まで来て何らかの規制によって石窟見学の予定が工場見学に変わったこともあった。懐かしい。

 

今回の足は路線バス。バス停までは遠かったが、乗ってしまえば到着を待つのみ。

随分変わったなぁ。20年も経てば当然か。

 

石窟は東西1kmと巨大。洞窟は53。彫像は数cmから17mのものまで、51千体にも及ぶ。

460年から開削され494年の洛陽遷都前には大部分が完成。

秦漢代の芸術的伝統に加え、中原以外の遊牧民的エッセンスを融合させている所が特徴。

繊細で驚くほど美しい。

 

今も修復が続くが、この20年の間に随分進んだことだろう。

そしてダイナミックな仏像も。

天井までビッシリ。

楽器を演奏する伎楽天。芸術的なレベルの高さが評価されている。

最も早く彫り始められた曇曜五窟。高僧曇曜が文政帝を説き伏せ、全身全霊を捧げて築き上げた。

 

雲崗石窟シンボルの釈迦牟尼座像。素晴らしい!

 

01年に世界遺産に登録された。もしかすると、’00年の規制原因はICOMOSの調査?これからも、大切に保存されて行くことを願う。

 

帰りのバスは北京経由の天津行き。定刻に発車。トラブル無く走ったが、北京市内に入り六里橋で下車した時には既に暗くなっていた。

 

大同泊は予定外だったが、結果的に良い旅が出来た。それにしても、山西商人のパワーは凄い。



 

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