トコトコ中国バスの旅

 

Update : 2020.11.15

 

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▼北京一卡通編 #1541

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【旅日記】

2020.11.14(土)  長年念願だった清東陵へ

6:15 アパートを出発。目的地は、河北省唐山市の清東陵。20年ほど前に会社の車で行った事がある。バスでも行けるルートを見つけ何度かトライしたが、悉く失敗。念のため今回も代案を用意しておいた。

 

6:30に発車する852路の始発に乗ろうと東直門バスターミナルへやって来たが、既に大行列。前回チャレンジした時は7:00発車の852路大站快車始発に乗ったが、次のバスに間に合わなかった。嫌な予感がする。

 

6:40 3台目に乗車し発車。

8:10 終点の平谷汽車站で下車。微妙な時間。

ここで乗り換える「平谷至遵化」は5区手前の小漁陽を8:00に発車する。

 

通過前後どっちだ?

8:17 来た!

 

2/日だが、同じバスに乗らなければ日帰りできない。長年の念願ではあるものの、帰りの事を考えると不安があり、通過している事を願う気持ちも少しあった。

空席が無ければパスすることも考えつつ周りの動きに合わせてバスに近付いた。いつもとは違い前の人を追い抜く気にならず。

幸か不幸か、席はあった。過去にはこのバスを見て尻込みしたこともあったが、覚悟を決めて乗車。

走り始めて少ししたら、車掌が料金を回収し始めた。残念ながら、このマイクロバスは一卡通は使えない。

 

「東陵」と行先を告げ20元渡すと、握り締めた札束に挟み込み、次の乗客の前へ行った。

「お釣りは後か」と思ったが、それっきり。20元とはべら棒に高い。しかし、私だけがボラれた訳ではないので仕方ない。この路線はこのバスしか走っていない。足元を見た料金設定だ。支払いは微信でもOK

ザッと計算すると、1往復の売り上げは1, 500元。結構良い商売。運転手がやたらと調子良い訳だ。

シートカバーを見て思わず笑った。

 

どれもこれも屋台で売っていそうな食べ物。作り方は屋台を引き継ぐ時に教えて貰うぐらいに持っていたが、それを教える学校があるとは。

 

バスは直ぐに超満員になった。熱量が大きい。

9:03 金海湖を通過。

 

真冬は全面氷が張る。平谷で躊躇したが、やっぱりこの時期に来ておいて良かった。

9:39 黄崖関長城へ向うS101を右折。

 

黄崖関長城まで6km。ここまでこのバスで来て路線バスに乗り換えるか歩く手もあるか。

9:58 郭家溝を通過。

 

長城らしき線が見えたが、、、

所々で賑やかな村に入りスピードダウン。

 

原因はメチャクチャな路上駐車。困ったもの。

10:25 清風賓館前で下車。予定の東陵バス停よりも少し手前だが、西太后の眠る慈陵や補票処が近い。

 

帰りの時間を聞くと、「14:10」と答えが返って来た。事前調査では、遵化14:00発車、東陵までの標準タイムは51分。冬時間になったのか?観光タイムが少し減り残念。

 

地元民は下車したが、私の他に観光客はゼロ。さすがに、このバスを選んで来る好き者はいないか。

メイン道路を闊歩する馬は観光用か?

先ずは西エリアから攻める。

広い!どれだけ回れるだろう?

 

清東陵は昌瑞山南麓に広がる清朝の皇室陵墓群。北京の東、約125kmに位置。

1661年(清の順治18年)に造営が開始され、1663年に第3代皇帝・順治帝(在位1644-1661)が埋葬された。その後も皇室の陵墓として使用された。

5人の皇帝の陵墓を中心に、その周囲には后や皇女の陵墓を配置し、夫々を参道で結んでいる。

最大規模を誇るのは順治帝が眠る孝陵。東隣の孝東陵には后など28人が眠っている。

他には、康熙帝の景陵、同治帝の恵陵、乾隆帝の裕陵、咸豊帝の定陵、西太后の定東陵がある。

 

ハイシーズンは5カ所入場できるセット券が108元。しかし、11/1-3/31はオフシーズンで80元。ラッキー。

隅々まで回るなら、観光バスに乗るべし。30元。

パスポートと健康カードの提示が必要で少々面倒。両方揃っていないと売ってくれ無さそうな勢いだった。

 

先ずは補票処前に真っ直ぐ延びる参道を通り、裕妃園寝へ向った。

【裕妃園寝】

乾隆帝の妃が眠る。

ここには烏拉那拉皇后、容妃、惇妃等36人葬られている。

壮大。

内部も立派。

後方に楼閣と棺の納められた地下宮殿。

真っ直ぐ下る長い通路の先に棺が納められた部屋。

 

大きく厚い扉には盗掘者の爪痕が残る。

【定東陵(慈陵)】

参道の小碑楼も公開されている。

細かく彫刻された大きな石碑。

3本ある橋の中央を渡る。

更に立派!

 

緻密な彫刻が施された石板。

内部の装飾も緻密。

 

宝物を多数展示。

西太后の棺には価値の高い珍宝が多数入れられていた。

しかし、19287月、盗掘被害に遭い流散。

陵明楼には上ることが出来る。

陵墓には瓦礫にも見える細かい石が山積。

地下宮殿には棺が眠る。

西隣の慈安陵は修復工事中。

 

11:31 西端の定陵に向かった。

畑の先に現れた定陵は圧巻。

【定陵】

ここへ来たかった。

20年前の記憶は薄らいでしまったが、この小碑楼は良く覚えている。

公開されておらず、観光客の姿が全く無いお奨めポイント。

 

定陵には、咸豊帝、愛新覚羅・奕詝が眠る。

閉まった扉の間から内部を覗き見。

 

隆恩門の装飾はとても美しい。

丸っと貸し切り。

参道を戻る。

少し鎌鉾型になった大理石が中央に敷き詰められ、分かり易い上、歩き易くて嬉しい。

観光客が少なく苦戦している模様。

 

爺ちゃんが籠の鳥を買ってくれと声を掛けて来た。丁重にお断り。

【裕陵】

乾隆帝、愛新覚羅・弘歴が眠る。

一際大きい石板。

 

装飾も豪華で緻密。

立派な門が続く。

 

残念ながら、この明楼には上れなかった。

地下宮殿は深い。

扉が2重。

 

壁にも扉にも彫刻。とても豪華。

乾隆帝と后の棺が眠る。

 

凄い陵だった。

有料エリアへ入る度にペンでチケットに線が引かれる。残り2カ所になった。

 

12:37 裕陵から参道を南へ進むと石像生に出た。

正面に乾隆聖徳神功碑楼が見えた。

 

橋から陵が見える。残り2つのうちの景陵か?遠い。

誰もいない。ここも貸し切り。

 

観光バスに追い越された。前方のポイントは、、、

一孔橋の南に門、

【龍風門】

チケットの顔だ。

 

門の先には孝陵石像生が続く。

13:06 先に進みたいが、バスの時間が迫って来たのでここでUターン。

振り返ると、門の中央に孝陵が見えた。

 

孝陵へ向って直進。七孔橋まで来ると、景陵の姿が大きく見えるようになった。

 

チケットに線が引かれていない2ヵ所は、孝陵主神道と景陵。

後ろ髪を引かれたが、振り切って直進。

 

13:26 このまま1km直進すれば孝陵。地図アプリによると、東陵バス停は前方の交差点を左折した所。往復の時間はギリギリある。内部の参観はできないが、外観は見ることが出来そう。しかし、場所も不明確な上、そこにバスが停まる保証は無い。

最大規模の孝陵へ行かずして帰るのはとても残念だが、バスに乗り遅れては大変。泣く泣く左折し、今朝下車したバス停へ向った。

13:40 バス停へ到着。と言っても、サインは無いので知る人ぞ知る場所。

 

長旅に備え、トイレに向かった。

朝は気付かなかったが、ひらがなが鏤められた変な看板を発見。去年までは日本人向けのツアーもあったからなぁ。

 

どこへ行ってもそうだが、最近は外国人に会うことは殆ど無くなった。中国人ツアーも少ない。こっちは人が少なくて嬉しいが、観光産業へ従事している人は大変だろう。

13:58 バス停へ戻った。

 

農民が店を広げていたが、全く客が来ない。

 

人の心配どころでは無くなった。14:20を過ぎてもバスが来ない。もしかしたら、トイレに行っている間に通過した?

14:24 良かった〜、バスが来た!

 

朝の様な混雑は無い。一列全部空いていた最後列にゆったり座った。

 

が、走り始めて失敗に気付いた。朝と同じバスだが、明らかに乗り心地が違う。タイヤの前に座るべきだった。

15:12 河北省界の公安検査場で身分証明書のチェックがあった。皆さん良く心得たもので、後から前に身分証明書を手渡しし、一番最後の人が纏めて公安の職員に渡す。パスポートを出して厄介な事になると面倒なので出さなかった。人数を数え問題になったら出そうと思って準備していたが、何事も無かった。いい加減なこと。

 

帰りはワンマン。請求も無ければ、誰も支払いをしない。どうするのか気にしていたら、この身分証明書チェックの間に運転手が車内を回り回収。流石!

走り始めて直ぐ、今度は北京界の公安検査場で身分証明書のチェック。こちらは全員下車が求められた。

 

人民は身分証明書をカードリーダーに翳す。私はパスポートの写真ページを開いて公安職員に渡した。すると、一瞬困った様子を見せたが、「行って良い」と言いながら返してくれた。結局いい加減。

 

いつも思うが、北京側は流入者なので必要にしても、流出の河北省側は必要ないと思う。何せ、朝はノーチェックだったのだから。

16:11 平谷汽車站へ到着。

 

天気が重苦しくなって来た。観光中は良い天気で良かった。

大通りを横断しバスターミナルへ向うと、直ぐにバスが来た。帰路は852路大站快車。早く着くので助かった。

18:12 東直門へ帰り、龍香記桂林米粉で黄燜鶏米飯の夕食。相変わらず美味い。落ち着いた。

 

本日の歩行距離16.1km24,951歩。上った階数45階。結構頑張った。

帰りのバスが遵化14:00発車なら、孝陵にも行けた。これが心残りだが、失敗続きで念願だった清東陵に路線バスで行けたことに大満足。心を折ってツアーに流れず良かった。

地球の歩き方に、「路線バスや現地でタクシーを乗り継いでも行けるが・・・」と書いてある。その通り。人にはお奨めできない。ハハハ。

 

▼おまけ−西太后の眠る清東陵へ

'19.6.15(土) 晴

6:20 アパートを出発。本日の目的地は、唐山市遵化市馬蘭峪鎮と言う良く分からない所在地。西太后が眠る清東陵。宣武門から8:30発の一日旅遊バスで行くしかないと思っていたら、路線バスでも行けることが分かり早速チャレンジ。

6:30 東直門バスターミナルの852路乗り場へ行くと、既に長蛇の列。しかも、初めて見る長さ。先頭まで100m近くありそう。852路大站快車の始発、7:00発が一番都合が良いのだが、始発は混んでいるのでギリギリに来ると乗れない可能性がある。早く来て待つのも気分が良くないので、少々時間は掛かるが早く出発すれば問題ないと考え、852路の始発、6:30発を狙って来たのだが、、、

結局、乗車できたのは6:503分後には発車したが、852路大站快車を待つ列は然程長くなく、6:30から並んでいたら始発か悪くても2台目には乗れたと思う。大きな判断ミス。

判断ミスはもう一つ。長蛇の列の最後に並んだ時に、一つ目に止る三元橋に別のバスで先回りする作戦を考えた。これを実行していれば、852路の2台目か3台目には乗れた筈。

出発が遅れた上に、平谷で高速道路を降りると密三路が工事で渋滞。平谷汽車站で乗り換える予定の平50路遵化行は始発の小漁陽車站を8:00発車するとの情報。間に合いそうに無くなった。

8:00をとうに過ぎ、平谷世紀広場の停留所を出発したバスが小漁陽車站方向の交差点を通過した時、信号待ちで止っている「平50」が見えた。超ラッキー!まさか乗れるとは!既に諦めていたので嬉しくて堪らない。追い越されて乗り過ごしては大変なので、最初に止まった大市場で下車。

8:23 来た来た!

 

あれ?「平58」、、、残念賞!

 

黄崖関長城へ行きたくて何度もチャレンジし、惨敗続きなのが平50路快活林行。平50系にはつくづく縁が無い。

早速目的地変更。乗り遅れが確実になった時に考えた千佛崖。去年行ったが開いていなかった。心配だが、まぁ行ってみよう。

 

9:33 大市場で乗った平25路が、終点の梨樹溝へ到着。石林峡で観光バスに行く手を阻まれた以外は順調。

 

こんな所にも白タクが屯している。それを蹴散らし、ウォーキング開始。上り坂が続き少々辛いが。

9:43 飛龍谷が見えて来た。

 

“北方的張家界”が始まる。

飛龍谷は前回同様、鉄条網の向こうに閉ざされた門。悪い予感。

10:07 千佛崖に到着。

しかし、駐車場のエントリーにロープ。益々悪い予感。

やっぱり!

立派な案内図があるし、良い所だと思うのだが、何故だろう?

ガラスの桟橋が売りの天雲山は目と鼻の先だが今回はここでUターン。

 

梨樹溝まで一気に坂を下り、平25路に乗車。まだ時間はたっぷりあるので、黄崖関長城へ行こうと思いルートをチェック。結果は、平谷汽車站まで戻り、平50路快活林行へ乗り換える方法のみ。しかし、発車時刻が良く分からない。営業時間が首10:30 14:30。この2本?惨敗続きだしなぁ〜。

11:40 平谷汽車站へ到着。暫く様子を見ていたが、やはり来ない。ミニバスでも良いと思っていたが、それも。不本意ながら、852路で市内へ戻ることにした。

帰路、昼食を検討。麻辣燙か豚足か?悩みに悩んだ末、豚足にした。

 

東直門バスターミナルで106路に乗り換え、東四十二条で下車。道路を渡り、先ずコンビニでビールを購入。残っているか心配しつつ、秦唐味道へ。ラッキー残っていた。残りはたったの2個。この前もそうだったが、「半分」と言うことになって、18元。後で、大衆点評アプリで調べてみると、一人前32元。とても美味いのだが釈然としない。。。

そこで、夕食は麻辣燙にした。いつもと同じ微辣。それでも汗だく。

美味かった〜。セルフの量り売り。ついつい沢山取ってしまう。昼に食べておけば良かった。ビールと合わせて43元。

 

本日の歩行距離10.3km16,153歩。上った階数0。清東陵には行けず、千佛崖は閉まっていたが、歩いて腹を空かし、美味い物を食べる健康的な一日だった。



 

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